中村蘭台 (初世) (Randai NAKAMURA (the First))

中村蘭台(なかむららんだい、男性、安政3年(1856年) - 大正4年(1915年)11月)は、近代日本の篆刻家である。

名は蘇香
字は伯表
号 (称号)は蘭台の他に香艸居主人など。
通称稲吉。
東京の出身。

略伝
父は会津藩士で須藤姓を名乗った。
勤王思想をもったことで藩主の怒りに触れ自刃。
残された母は3人の男の子を連れて江戸に出る。
三男の蘭台は、浅草の船問屋に養子に出され中村姓となる。
はじめ鍛冶屋に行くが、後に高田緑雲の門下となる。
文彭・何震の刻法を学び秦漢の印に遡った。
しかし、37歳の頃徐三庚の作品に衝撃を受け以降はその作風に傾倒した。
東京浅草新片町・北松山町に住む。

印材に木材を用いることを研究し、精巧な技術を開発した。
明治40年には河井荃廬、浜村蔵六、岡本椿所、山田寒山らと丁未印社を創立し篆刻の発展に尽した。
書も能くした。
次男の中村蘭台 (2世)が中村蘭台の名を継いだ。

印譜
『酔漢堂印存』明治39年
『蘭台印集』大正9年
『三集』昭和4年

[English Translation]